寮から学校へ通学しない子達は午前が勉強時間。
午後は様々なレクレーションの「午後プログラム」があり、
フットサルやボクシングや手芸を楽しんだりキャリア教育を経験したり。
今回は、フルイドアートを体験しました!
アクリル絵の具を垂れ流して流動線で模様を描いていきます。
それでは、その時の生徒たちの様子をご覧下さい。
3月9日、まず動画を観て作業に臨みましたが、ちゃんと聴いていない子は、
作業が遅かったです。キャンバスに水貼りしてパネルを作る作業をするのですが、
ちゃんと動画を観ていない子は、おしゃべりして集中出来ていない様子でした。
その理由は、午後プログラムの時間にある「自由な時間」の時に
ゲームをしたくて仕方ないため、気もそぞろだったようです。
しかし、その他の子どもたちは、「この作業は楽しい!」と声が上がり、
多くの子たちが能動的に取り組んでいました。
次に「絵の具作り」です。アクリル絵の具に、水と洗剤とアロマオイルを混ぜて、
「とろみ」を作ります。とろみの加減=材料を混ぜる割合が難しかったようで、
サラサラだったり、どろどろだったりして苦戦しました。
養生シートを貼って、いざ、絵の具を垂れ流しますが・・・
絵の具で手が汚れることに嫌悪感を抱く子がいました。
不登校・ひきこもりの子に特徴的ですが、
繊細な子は手を汚す(手が汚れる)ことに慣れていないようです。
動画を一緒に観ていなかった子は、想像力が低く、
イメージがわかなかったようです。
ほとんどが「ドブネズミ色」となってしまい、
初回は、反省点も多い「フルイドアート体験」となりました。
そして、3月16日に再挑戦!今回は、事前アナウンスして、
課題点を念頭に置いてのリベンジです。
水貼りパネル作業も手慣れて、子どもたち同士で作業を教え合い、
絵の具の混ぜ具合も丁度良く出来ました。
結果は、混ざり具合が上手く出来ない子たちもいましたが、
5件中3件が成功しました!
今回の成果は、生徒たちが、初回よりも、
みんなが楽しみながら製作していたことでした。
初回の不安な気持ちはなくなり、手が汚れることにも慣れたことで、
自信を持って作業に臨めたようです。
そこに「ゲーム、ゲーム!」と午後プログラム後のゲームの時間に
5分でも遅れたくなくて、そわそわして落ち着きがない姿は、もう見られませんでした。
上手くいったり失敗したりの試行錯誤で、
フルイドアートが簡単ではなかったようですが、
でも大切なのは、失敗の共有体験をして課題を発見し、
次に活かしていく作業が最も重要でしょう。
美術のプログラムではありますが、心の成長にもつながっていたようです。